深夜、ベッドの中でスマホの画面を見つめながら、「私、こういう動画ばっかり見ちゃうけど、もしかして変なのかな…」と一人でモヤモヤする。
あるいは、「ぶっちゃけ興味はあるけど、パートナーに言ったら絶対引かれるよな。ていうか、そもそも自分は『されたい』のか『したい』のか、ただ『見たい』だけなのかもよく分からないし……」と堂々巡りになる。
……これ、めちゃくちゃ分かります。ていうか、数年前の私、リアルにこれでお布団の中でひたすら悩んでましたから(笑)。
世間的にはオープンに語られにくいテーマだからこそ、一人で抱え込んじゃいますよね。でも、安心してください。アナルに興味を持つこと自体は、全然おかしいことでも、特別な変態しか持たない感情でもありません。
当時の私は、「興味がある=ガチで実践しなきゃいけない」「自分はドM(またはドS)に違いない」なんて極端な思い込みで、勝手に自分の首を絞めていました。でも、実は「アナルが好き」という感情の中身って、人によって全然違うんです。
この記事では、そんな「夜の泥沼モヤモヤループ」の住人だった私が、自分の性癖とどう向き合い、どうやってパートナーとすり合わせてきたのか。綺麗事抜きのリアルな視点で、ゆるーく紐解いていきます。
「自分だけじゃないんだな」って、ちょっと肩の力を抜いて、コーヒーでも飲みながらリラックスして読んでみてくださいね。
アナル好きの性癖とは?
「アナル好き」と一口に言っても、実はその中身はグラデーションのように多様です。「カレーが好き」という言葉の中に、甘口が好きな人もいれば、激辛スパイスカレーじゃないと満足できない人もいるし、なんなら「食べるよりスパイスを調合するのが好き」という人がいるのと同じですね(ちょっと例えがズレてたらごめんなさい笑)。
ここではまず、「アナルへの興味」がどれくらい幅広いものなのかを整理していきましょう。
アナルへの興味にもいろいろな形がある
「アナルに興味がある」と気づいたとき、多くの人が「じゃあ私は本番(実践)をしたいのかな?」と直結させて考えがちです。でも、実はそうとも限りません。
ネット上のコンテンツを「見る」のが好きなだけの人もいれば、オモチャを使って「自分一人で」こっそり楽しむのが好きな人、あるいはパートナーと「コミュニケーションの一環」として楽しみたい人など、興味の形は本当に人それぞれです。
私自身、最初は「動画を見るのが好きだから、リアルでも激しいことをされたい願望があるに違いない」と思い込んでいました。でも、いざ現実のパートナーを前にすると、「いや、別にそこまでガチなのは求めてないわ……」と冷静になる自分がいたんですよね。
「興味がある=実践しなければならない」という謎のプレッシャーは、今すぐ手放して大丈夫です。
「好き」というだけで性格や人格は決まらない
このテーマで一番陥りがちな罠が、「アナルが好きってことは、私って隠れドMなのかな?」とか、「こういう性癖がある自分は、性格的にどこか歪んでいるのかも」と、自分の人格まで結びつけて悩んでしまうことです。
ぶっちゃけ、性癖と普段の性格は全く別物です。
普段はバリバリ仕事をしていてリーダー気質の人でも、夜はただただ相手に委ねたい(受けたい)という人もいれば、温厚で優しい性格なのに、ベッドの上では相手をコントロールするような刺激(したい)を楽しむ人もいます。
「こういう性癖を持っている自分は〇〇な人間に違いない」というレッテル貼りは、自分を苦しめるだけ。あくまで「そういう一面も持っている」くらいに軽く捉えておくのが正解です。
見る・する・されるで興味の方向は違う
自分の興味を整理する第一歩として、「自分はどのポジションに惹かれているのか」をざっくり分けてみるのがおすすめです。
- 見るのが好き:映像や漫画などの二次元、あるいはAVなどを通して、客観的にそのシチュエーションを楽しむのが好き。自分自身が当事者になりたいわけではない。
- される(受ける)のが好き:自分の身体で未知の感覚を味わいたい、あるいは相手に身を委ねる感覚が好き。
- する(与える)のが好き:相手の普段見せない表情を見たい、主導権を握る感覚が好き。
当時の私は、この「見る・する・される」がごちゃ混ぜになっていて、「動画を見るのは好きだけど、自分がされるのは怖いし、でも相手にしてみたい気もする……」と大混乱していました(笑)。
ここが整理できるだけでも、「自分は変なんじゃないか」という不安はずいぶん軽くなりますよ。
なぜアナルに惹かれるの?
では、そもそもなぜ私たちは、そこまでアナルという要素に惹きつけられるのでしょうか。
単なる「気持ちいいから」という身体的な理由だけでなく、実はもっと奥深い「心理的な要因」が絡んでいることがほとんどです。
ここでは、人がアナルに惹かれる代表的な心理をいくつかピックアップしてみました。「あ、私の感覚はこれに近いかも」というものがあるか、探りながら読んでみてください。
非日常性やタブー感に惹かれる
普段の生活や、一般的なセックスでは触れない「特別な領域」だからこそ惹かれる、というパターンです。
「本来はいけないこと」「秘密の行為」という、ある種の背徳感やタブー感がスパイスになっているんですね。
毎日真面目に働いて、社会のルールを守って生きていると、たまにはそういう「枠を外れた非日常」に逃げ込みたくなることってありませんか?私はめちゃくちゃありました(笑)。
その手軽で強烈な非日常への入り口として、アナルのタブー感に魅了される人はとても多いんです。
受け身・委ねる感覚に惹かれる
自分が「受ける側」に興味がある場合、相手に全てを委ねるという「圧倒的な安心感や信頼感」を求めているケースも少なくありません。
一番無防備で、ある意味で弱点とも言える部分を相手に差し出す行為だからこそ、「この人になら身を任せられる」という深い繋がりを感じたい。
「痛くないかな?」「汚くないかな?」という不安を、パートナーが優しくケアしながら受け入れてくれる過程そのものに、強い愛情や満たされ感を見出す人もいます。これは単なる肉欲というより、心を通わせるコミュニケーションに近い感覚ですね。
相手を主導する感覚に惹かれる
逆に「する側」に興味がある場合は、パートナーの「普段は絶対に見せない無防備な姿」や、「自分だけが知っている表情」を引き出したい、という心理が働いていることがあります。
相手が恥じらったり、自分に身を委ねてくれたりする姿を見ることで、ある種の支配欲や「自分が主導権を握っている」という心地よさを感じるパターンです。
これも、決して相手を傷つけたいわけではなく、「自分だけに心を開いてくれている」という優越感や愛情表現の裏返しだったりします。
未知の刺激への好奇心
もっとシンプルに、「ただ単に、どんな感覚なのか知りたい!」という純粋な好奇心から入る人もたくさんいます。
ネットやSNSで体験談を見かけたり、ちょっとした大人向けのコンテンツで頻繁に目にするようになると、「そんなにすごい世界があるの?」と気になってしまうのは、人間の性(さが)として当然のこと。
「特別なトラウマや複雑な心理があるわけじゃないけど、ちょっと試してみたいかも」という軽いノリも、立派な理由の一つです。
SM的な関係性と重なる場合もある
中には、「主導権を完全に明け渡す(あるいは奪う)」という点で、SM的な精神性と重なっている人もいます。
痛みや羞恥心を伴う行為を通して、お互いの役割(支配と服従)を楽しむようなプレイスタイルですね。
ただ、ここで勘違いしてほしくないのは、「アナルが好き=絶対にSMの素質がある」というわけではないこと。
SM的な非日常のロールプレイを楽しみたい人と、ただ純粋に身体的な快感や親密さを楽しみたい人では、求めているゴールが全然違います。このあたりの「ズレ」については、次の章でもう少し深掘りしていきますね。
アナル好き=Mとは限らない
アナルというテーマが出たとき、十中八九言われるのが「じゃあ、どっちかっていうとM(マゾ)なの?」というセリフです。
これ、本当に厄介なステレオタイプですよね。当時の私も、ネットの掲示板なんかを見て「アナル好き=ドMの変態」みたいな図式を真に受けて、無駄に落ち込んでいた時期がありました。
でも、ぶっちゃけこれは大きな誤解です。アナルへの興味と、SやMといった属性は、必ずしもイコールではありません。ここを切り離して考えるだけで、自分の性癖に対するモヤモヤはかなりスッキリするはずです。
受ける側でもMとは限らない
「後ろを責められる(受ける)のが好き」=「痛めつけられたい、屈辱を味わいたいM」というわけでは全然ありません。
単純に「その部位の身体的な快感が好き」という人もいれば、前章でお話ししたように「相手に全てを委ねる安心感」を求めているだけの人もいます。
「優しく、丁寧に扱ってほしい」「痛いのは絶対に嫌だけど、ゆっくり受け入れていく過程の親密さが好き」という人はたくさんいます。これって、いわゆる「M的な被虐願望」とは全く違うベクトルですよね。
「受けるのが好きだから私はMなんだ……」なんて、無理に自分をMの枠に押し込む必要はどこにもないんです。
する側でもSとは限らない
逆に「相手にする(与える)のが好き」な人も、全員が「相手を痛めつけて支配したいS」というわけではありません。
「パートナーが感じている姿を見るのが好き」「未知の感覚を一緒に探求したい」という好奇心やサービス精神から、する側に回るのが好きという人も多いです。
「相手が嫌がることを強要したい」ではなく、「相手が喜んで受け入れてくれることに喜びを感じる」。これも立派な愛情表現の一つであって、サディスティックな欲求とは別物です。
性癖は役割だけでは判断できない
結局のところ、セックスにおける「役割(ポジション)」だけで、その人の性癖の根幹を判断することはできません。
「普段は強気だけど、ベッドでは甘えて委ねたいから受ける側がいい」
「相手を大切に扱いたいから、する側として丁寧にリードしたい」
そんな風に、行動の裏にある「本当の欲求」は人それぞれ。
世間が勝手に作った「アナル好き=SM」という単純な方程式に、自分の複雑で繊細な感情を当てはめようとすると、逆に苦しくなってしまいます。
SM・Dom/Subと重なる人もいる
とはいえ、もちろん中には「SM」や「Dom/Sub(支配と従属)」の精神性と、アナルへの興味がぴったり重なる人もいます。
「圧倒的な力で支配されたい(あるいは支配したい)」という願望を満たすための手段として、アナルという要素がカチッとハマるケースですね。
もし、「自分はそういう関係性そのものに強く惹かれているのかも」と感じるなら、それはそれで一つの立派な自己理解です。ただ、その場合も「アナルが好きだからSMに行き着いた」というよりは、「もともと持っていた関係性への渇望が、アナルという行為を通して具現化している」と捉えた方が自然かもしれません。
このあたりの「SM」や「Dom/Sub」の価値観については、また別の機会に深く掘り下げてみたいテーマですね。自分の欲求がどこから来ているのかを知ることで、より心地よい関係性が築けるようになりますから。
あなたはアナルの「何」に惹かれている?
ここまで読んでみて、「なるほど、一口にアナル好きと言っても色々あるんだな」というのは、なんとなく掴んでいただけたかと思います。
じゃあ、肝心の「自分自身」はどうなのか?
自分がアナルの「何」に一番惹かれているのか、ここで少し頭の中を整理してみましょう。
以下の表は、よくある「惹かれるポイント」と、その裏に隠れている「考えられる興味・欲求」をまとめたものです。
もちろん、これは「あなたは〇〇タイプです!」と決めつけるような性格診断ではありません。「あ、私の感覚はこれとこれが混ざってるかも」という、自己理解のヒントとして使ってみてください。
| 惹かれるポイント(表面的な興味) | 考えられる興味・欲求(深層心理のヒント) |
|---|---|
| 自分が受けること | 相手に全てを委ねたい / 圧倒的な安心感を得たい / 新しい身体的快感を試したい |
| 相手にすること | 相手の無防備な姿を見たい / 主導権を握ってリードしたい / 相手を喜ばせたい・好奇心 |
| 見ること(映像・二次元など) | 安全な場所から非日常を楽しみたい / 客観的にシチュエーションを消費したい / リアルでの実践は求めていない |
| タブー感・秘密の行為 | 背徳感を味わいたい / 日常の枠から外れたい / 「いけないことをしている」ドキドキ感 |
| 相手との信頼関係の確認 | 「ここまで心を許し合っている」という親密さが欲しい / 究極の愛情表現として捉えている |
| 主導権のやり取り(支配・服従) | SM的な関係性を楽しみたい / Dom/Subのような心の繋がりや役割を求めている |
いかがですか?
「動画を見るのは好き(客観的な興味)だけど、リアルではただ相手に委ねる安心感(受けること)が欲しいだけで、激しいプレイ(タブー感やSM)は求めていないな」とか。
自分の興味の方向が少しずつ言語化できてくると、「自分は変なんじゃないか」という漠然とした不安がスッと消えていくのが分かると思います。
「私はこういう部分に惹かれているだけなんだ」と自分で納得できることが、パートナーとコミュニケーションを取るための、一番大事な準備運動になります。
アナルの性癖は相手との「温度感」が重要
自分の興味の方向が分かってきたら、次に意識してほしいのが「温度感」です。
実は、同じ「アナルに興味がある」という人同士でも、この温度感がズレていると悲劇が起きます。
「お互いアナル好きだし最高じゃん!」と盛り上がったのに、いざベッドに入ったら「え、ここまでガチでやるつもりだったの!?」とドン引きしてしまう……。これ、界隈(?)ではめちゃくちゃよくある話なんですよ。
「好き」という言葉の裏にある、実際の希望ラインをすり合わせておくことが、お互い傷つかないための最大の防衛線になります。
興味の強さは人によって違う
先ほどの表で整理したように、同じ興味でもその「熱量」は全然違います。
「一生に一度でいいから、そういう経験をしてみたい」というライトな好奇心の人と、「毎回のセックスで絶対にその要素がないと満足できない」というヘビーな人では、見ている世界が違いますよね。
後者の人が前者の人に熱烈なアプローチをしてしまうと、相手は「重い」「怖い」と感じてしまいます。自分の熱量と相手の熱量が同じくらいかどうかを探るステップは、絶対にすっ飛ばしちゃダメです。
見るだけで満足な人もいる
意外と多いのが、「興味はあるし、そういう話題も好きだけど、実践は絶対NG」というタイプです。
「ホラー映画を見るのは大好きだけど、実際にお化け屋敷に入るのは絶対ムリ!」という感覚に近いかもしれません。二次元の漫画や動画の中でのファンタジーとして楽しむのが好きなのであって、自分のリアルな身体にその要素を持ち込むのは全く別の話、というわけです。
こういう人に「じゃあ今度試してみる?」と提案するのは、完全に逆効果。「いやいや、そういうリアルな話じゃなくて!」と心を閉ざされてしまいます。
話題として好きなだけの人もいる
さらに言えば、実践はしないし、積極的に見たいわけでもないけれど、「ちょっとディープな性癖の話をする」という行為自体が好きな人もいます。
お酒の席で「ぶっちゃけ、そういうの興味ある?」と秘密の共有を楽しむような感覚ですね。
こういう「話題のスパイス」としてアナルを楽しんでいる相手に対して、急に本気度100%で「実は私、本気で実践したくて……」と迫ってしまうと、相手は完全に引いてしまいます。「あ、この人ガチなんだ……」と壁を作られてしまう前に、相手がどのレイヤーで楽しんでいるのかを見極める冷静さが必要です。
同じ「好き」でも実際の希望は違う
「実践したい」という同士だったとしても、まだ安心はできません。
一方は「ローションをたっぷり使って、オモチャで優しく時間をかけて……」というソフトなプレイを望んでいるのに、もう一方は「ある程度ハードに、痛みを伴うくらいが燃える」というSM寄りな思考だった場合、これはもう完全に別ジャンルの競技です。
「アナル好き」という大雑把なくくりで満足せず、「どういうシチュエーションで、どこまでのレベルを望んでいるのか」。この解像度を上げておくことが、パートナーとの良い関係を築くためには不可欠なんですよね。
パートナーに伝えるならどうする?
さて、自分の興味や温度感が整理できてきたところで、一番のハードルがやってきます。
そう、「今のパートナーにどうやって伝えるか」問題です。
これ、本当に勇気がいりますよね。拒絶されたら立ち直れないし、最悪の場合、関係自体がギクシャクしてしまうかもしれない。
かくいう私も、昔付き合っていた相手にいきなり「ねえ、後ろ、やってみない?」と直球を投げ込み、部屋の空気を完全に凍結させたという黒歴史があります(笑)。
あのときの失敗から学んだ、できるだけ相手に負担をかけず、安全に探りを入れる方法を共有しますね。
まず自分の興味を整理する
相手に伝える前に、絶対にやっておいてほしいのが「自分は何を望んでいるのか」の最終確認です。
「ただ好奇心で試してみたい」のか、「相手にもっと委ねたい(受ける)」のか、「相手の新しい一面を見たい(する)」のか。
ここがふわっとしていると、いざ相手から「え、なんでそんなことしたいの?」と聞かれたときに、「えっと、なんかネットで見て……」とシドロモドロになってしまい、ただの怪しい人になってしまいます。
「あなたをもっと身近に感じたいから、こういう形にも興味があって」と、自分の気持ちを自分の言葉で説明できるようにしておくこと。これが最低限のマナーです。
「してほしい」ではなく「興味がある」と伝える
いざ伝えるときも、言葉選びは超重要です。
「〇〇してほしい」「〇〇しようよ」という要求ベースで伝えると、相手は「プレッシャー」を感じます。「自分が応えないと、相手をガッカリさせてしまう」という負担を背負わせてしまうんですね。
おすすめは、「私、最近こういう世界があるって知って、ちょっと興味あるんだよね」と、あくまで「情報」として投げること。
これなら、相手は「へえ、そうなんだ」と軽く受け流すこともできますし、もし相手にも興味があれば「実は俺も……」と乗りやすくなります。逃げ道をしっかり用意してあげるのが、優しいコミュニケーションです。
相手の苦手意識を尊重する
もし相手が「えー、そういうのはちょっと……」と難色を示したら、その瞬間はスパッと引き下がりましょう。
アナルという部位は、そもそも排泄器官でもあり、衛生的な嫌悪感や、身体的な痛みの恐怖を抱いている人が多いのは当たり前です。
「痛くないようにするから!」「絶対に気持ちいいって!」と必死になるのは、相手からすればただの恐怖でしかありません。
「そっか、無理言ってごめんね。変なこと言って忘れて!」と明るく撤退できる余裕を持つこと。相手の「NO」を尊重できない関係性で、こういうデリケートな行為を楽しむことは絶対に不可能です。
断られても説得しない
一番やってはいけないのが、なんとかして相手を丸め込もうと「説得」に入ることです。
ネットで仕入れた「安全なやり方」や「いかに素晴らしい行為か」をプレゼンし始めるとか、論外ですよね(笑)。
セックスは頭で理解してやるものではなく、心と身体が納得して初めて成立するものです。無理やり説得されて応じたところで、お互いに心から楽しめるわけがありません。
断られたら、「今のパートナーとは、この性癖の相性は合わなかった」という事実を、ただフラットに受け入れる。自分の欲求を満たすために相手をコントロールしようとしないことが、結局はお互いの関係を守ることに繋がります。
アナル系の性癖で相性を見るポイント
自分の興味の方向性(温度感)が掴めて、パートナーにも「どう伝えるか」のスタンスが決まった。あるいは、これから自分と相性の良い相手を探したいと思っている。
そんなときに重要になるのが、「相手との相性をどこで判断するか」というポイントです。
単に「アナル好きですか?」「はい、好きです!」という浅い確認だけで突っ走ると、いざという時に「思ってたのと違う……」とお互い気まずい空気になるのは目に見えていますよね(笑)。
ここでは、相手とのズレを防ぐための具体的な「チェックポイント」を5つ紹介します。
受けたい/したいの方向
まずは基本中の基本ですが、「どっちのポジションを望んでいるか」のすり合わせです。
お互いに「する側(与える側)」しかやりたくない、あるいは両方とも「絶対に受ける側がいい!」という状態だと、当然ですが利害が一致しませんよね。
もちろん「普段は自分がする側だけど、この人の前では受けてみたい」というイレギュラーが発生することもありますが、ベースとして「自分はどうしたいか・相手はどうしたいか」は一番最初に確認しておくべき項目です。
興味の強さ
前の章でもお話しした「温度感」ですね。ここは本当にトラブルになりやすい部分です。
「特別な記念日に、ちょっとだけオモチャで試すくらいがちょうどいい」という人と、「毎回ガッツリ、なんならそれがメインじゃないと満足できない」という人では、相性が良いとは言えません。
最初は「同じ趣味だ!」と盛り上がっても、後々どちらかが無理をして疲弊してしまいます。「頻度」や「重要度」が自分と同じくらいの相手を選ぶのが、長く平和に楽しむコツです。
NGや不安の範囲
「何をしたいか」よりも、「何をされたら絶対に嫌か(NGライン)」を共有する方が、実は何倍も重要です。
アナルというデリケートな部位を扱う以上、身体的な痛みや衛生面への不安は当然つきまといます。
「痛いのは絶対にNG」「いきなり本番は怖いから、まずは外側からだけのコミュニケーションにしてほしい」「事前の準備やケアにちゃんと時間をかけてほしい」などなど。
この「不安」を伝えたときに、「えー、面倒くさいな」という態度を取る相手なら、その時点で相性は最悪です。あなたの心と身体の安全を最優先してくれる相手かどうかを見極める、絶好のリトマス試験紙になりますよ。
SM的な要素を含むか
ここもズレやすいポイントです。
自分はただ「親密なスキンシップの延長」として優しく受け入れてほしいだけなのに、相手は「支配と服従」のようなSM的なプレイスタイルを望んでいた場合、ベッドの上で恐怖を感じることになります。
逆に、ちょっと乱暴に扱われたり、恥じらいを煽られたりするような「非日常的な刺激」を求めているのに、相手がものすごく腫れ物に触るように優しすぎると、ちょっと物足りない……なんてことも。
「精神的な関係性(役割)」をどう捉えているかは、事前に言葉にしておいた方が確実です。
(※もし自分や相手がSM的な関係性に強く惹かれているなら、「SMとは?S・Mの違いと自分に合う相手を探す方法」といった専門の記事で深掘りしてみるのもおすすめです)
恋愛と性癖をどう考えるか
最後に、これもかなり大事。「恋愛感情と性癖をセットで考えているか」どうかです。
「心から愛しているパートナーとだからこそ、こういう特別な行為を共有したい」という人と、「性癖の欲求さえ満たせれば、極論、相手への恋愛感情はそこまで重視しない(割り切った関係でもいい)」という人。
この価値観がズレていると、後から「私はただの性欲処理の道具だったの?」と深く傷つくことになります。性癖がバッチリ合う相手を見つけると、つい嬉しくて盲目になりがちですが、この「関係性のベース」だけは見失わないように注意してくださいね。
同じ性癖の相手を探すには?
さて、「今のパートナーは全く興味がなさそうだから、諦めるしかない」あるいは「今はフリーだから、最初から性癖の合う相手を見つけたい」という場合。
ぶっちゃけ、普通に生活していて「私、アナルに興味あるんだよね」なんて公言できるわけがありません。だからこそ、孤独に悩んじゃうんですよね。
でも大丈夫。今は昔と違って、同じような温度感で探している人と安全に繋がれる手段はちゃんとあります。ここからは、相手探しのコツと注意点をお話しします。
最初から性癖だけで探しすぎない
同じ性癖の相手を探すとき、やってしまいがちなのが「アナル好き募集!」みたいに、性癖を前面に押し出しすぎてしまうこと。これ、特に女性は本当に気をつけてください。
そういう募集の仕方をすると、「自分の欲求だけを満たしたい」「あわよくば雑に扱ってもいい相手」を探している、ちょっと危ない人ばかりが寄ってきます。
まずは「人としての信頼関係」が築けそうな相手かどうかをベースに探し、その上で「実はこういうことにも興味があって……」と段階を踏むのが鉄則です。性癖はあくまで「調味料」であって、メインディッシュ(人間性)ではありません。
プロフィールや会話で温度感を確認する
マッチングアプリやSNSなどで相手を探す場合、相手のプロフィールや普段の会話から「温度感」をある程度察することができます。
自分の性的な欲求ばかりを押し付けてくる人や、言葉遣いが乱暴な人は、ベッドの上でも十中八九、自己中心的です。
逆に、「お互いの同意を大事にしたい」「まずはカフェでお茶でもしながら、価値観のすり合わせをしませんか?」といった、コミュニケーションを大切にしている姿勢が見える人は、デリケートな性癖を共有する相手として信頼できる可能性が高いです。
マッチングサービスやコミュニティを使う方法もある
一般的な恋活・婚活アプリだと、そもそも性的な話題自体がNGだったり、引かれたりするリスクが高いですよね。
そういうときは、少しニッチな価値観や性癖を登録できる「特化型のマッチングサービス」や、大人のコミュニティを活用するのも一つの手です。(このサイトの「性癖・価値観マッチングLAB」のようなコンセプトの場所ですね)。
最初からお互いに「そういうディープな話もOKな場だ」という共通認識があるので、心理的なハードルはグッと下がります。「変な人だと思われないかな」とビクビクせずに、フラットに意見交換できるのは大きなメリットです。
性癖以外の価値観も確認する
何度も言いますが、性癖の相性だけで相手を決めてはいけません。
「アナルへの興味の方向もドンピシャ!最高!」と思っても、金銭感覚がルーズだったり、店員への態度が横柄だったり、LINEの頻度が合わなくてストレスが溜まったり……。
そういう「日常の価値観」がズレている相手とは、結局のところ深い信頼関係は築けません。そして、信頼関係がない相手とアナルというデリケートな行為を楽しむことは、絶対に無理です。
「性癖が合うのはあくまでプラスアルファの魅力」という冷静な視点は、最後まで持ち続けてくださいね。
アナルに興味がある相手を探すときの注意点
せっかく価値観が合いそうな相手を見つけられそうなのに、ちょっとした焦りや無神経さで全てをぶち壊してしまうのは、本当にもったいないですよね。
出会いの場においては、「自分の欲求を満たすこと」に意識が向きすぎると、相手との関係は一瞬で崩壊します。
ここでは、相手を探すとき、あるいはアプローチするときに「絶対にやってはいけない注意点」をまとめました。当時の私がやりがちだった失敗も含めて、自戒を込めてお伝えします(笑)。
いきなり具体的な要求をしない
マッチングして数回のやり取りで、いきなり「こういうプレイできる?」「どこまでイケる?」みたいに具体的な話を持ち出すのは、控えめに言って完全にアウトです。
どんなに性癖に特化したコミュニティだとしても、相手は生身の人間です。いきなり土足でズカズカ踏み込まれたら、「あ、この人は私の内面じゃなくて、ただの性欲処理の道具を探してるだけなんだな」と一瞬で心を閉ざしてしまいます。
まずは普通の会話で「人としての信頼関係」を築く。具体的な話は、お互いの警戒心が解けてから。この順番は絶対に間違えないでください。
相手の性癖を決めつけない
プロフィールに「興味あり」と書いてあったり、相手が「私も好きだよ」と言ってくれたからといって、「じゃああのプレイもイケるよね!?」と勝手にハードルを上げないこと。
これまで散々語ってきた通り、「見るのが好きなだけの人」もいれば、「ちょっとだけ試したい人」もいます。「好き」という言葉の解像度と温度感は、本当に人それぞれです。
「相手も自分と同じ熱量のはずだ」という思い込みや決めつけは、相手を怯えさせる一番の要因になります。
断られても相手を責めない
いざ具体的な提案をしたときに、「ごめん、やっぱりそこまでは無理かも」「今はちょっと怖いかな」と断られることも当然あります。
そのときに、「え、なんで?興味あるって言ってたじゃん!」と不満をぶつけたり、あからさまに機嫌を損ねたりするのは絶対にやめましょう。
断る側だって、期待に応えられない申し訳なさと戦いながら、自分の境界線を守るために勇気を出して伝えてくれたはずです。
「そっか、教えてくれてありがとう。無理させてごめんね」とサラッと受け入れる。この器の大きさが、逆に「この人は私の意思を尊重してくれるんだな」という相手からの信頼度を爆上がりさせるポイントだったりします。
身体的な不安やリスクを軽視しない
これ、本当に一番大事です。
アナルはとてもデリケートな部位です。痛みを感じやすいだけでなく、衛生的な面でのケアも必須になります。
「ローションさえあれば大丈夫っしょ」みたいな軽いノリで挑むと、冗談抜きで大惨事になりかねませんし、相手にトラウマを植え付けることになります。
相手が少しでも痛みや不安を訴えたら、その瞬間に迷わずストップする。事前のコミュニケーションだけでなく、プレイ中のコミュニケーションも絶対に怠らないこと。
「相手の心と身体の安全を第一に考える」というスタンスがない人に、特別な性癖を楽しむ資格はありません。
まとめ|「アナル好き」より“何に興味があるか”を理解しよう
「自分は変なんじゃないか」「この性癖はどうやって相手に伝えたらいいのか」
深夜に一人でモヤモヤ悩んでいたあの頃の私に、そして今、この記事を読んでくれているあなたに一番伝えたいのは、「自分に大雑把なラベルを貼って苦しまないで」ということです。
「アナル好き」という大きな枠の中で、あなたは「相手に全てを委ねる安心感」が欲しいのか、「タブーに触れる非日常感」が欲しいのか、それとも「ただ純粋な未知への好奇心」なのか。
自分が本当に惹かれている「本質」の部分に気づけたとき、どうしようもない自己嫌悪や「自分はおかしいのかも」という迷いは、スッと消えていくはずです。
そして、その解像度が高まれば、パートナーにどう伝えればいいのか、どんな相手となら安心して楽しめるのかが自然と見えてきます。
絶対に無理はしない。相手にもさせない。
お互いの「ちょっとディープな価値観」を笑って許し合えるような、そんな心地よい関係性を築けるよう、心から応援しています。
焦らず、自分のペースで、少しずつ自分の気持ちを整理していきましょうね。